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電気自動車用モータの種類と特徴
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- 最終更新日 2011年10月18日(火曜)11:11
電気モータは内燃機関より随分高効率で乗り物向きだという話をしました。しかし、自動車のように負荷と回転数が常に変化する使い方は、電気モータにとって未知の体験で技術要求は高いようです。考えてみたら、電車にしろ洗濯機にしろエアコンにしろ、ある程度決まったパターンでしか運転しませんからね。
モーターの分類
モータの種類は、同じものに対して慣用的に違う呼び名(分類方法や階層が違う)が使われたりするのでかなり混乱します。なので、何度か修正を加えつつまとめてみました。
| 大分類 | 一般名称 | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|---|
| 直流モータ | 永久磁石DCモータ | 低コスト、ブラシが磨耗 | 自動車のワイパーやパワーウインド、普及価格帯の模型/RC駆動用 |
| 電磁石DCモータ | 上に同じ。プラス大型対応 | 昔の電車、クレーン、エレベータ | |
| 同期(SM)モータ | ブラシレスDCモータ 永久磁石同期モータ(PM) |
高効率、小型・軽量、複雑、希土類が必要 | 車のステアリング、ラジエータファン、PCのドライブやファン HV・EV(駆動用)、エレベータ |
| スイッチトリラクタンスモータ(SRM) | 高回転、単純構造、安価、制御複雑 | クレーン,コンベア・ベルト,掃除機 | |
| 同期リラクタンスモータ(SynRM) | 単純構造、回転滑らか | 工作機械、エアコンコンプレッサー | |
| 交流モータ | 誘導モータ(IM) | 堅牢、安価、高回転対応 | 新幹線車両、扇風機、電子レンジ、エアコン |
| 整流子モータ | 直流でも使用可 | 掃除機、電動工具 |
参考:技術評論社「(最新)小型モータの全てがわかる」、電気自動車の駆動系-どんなモータが最適か
永久磁石DCモータ
数量的には最も多く使われている小型モータ。プラモデルなどのモータ(所謂「マブチモータ」)といえばこれ。 ブラシが磨耗するので、車のドアミラーなど比較的運転時間が短い用途に使われる。
電磁石DCモータ
永久磁石の代わりに電磁石を用いて中型~大型に対応したモータ。更に細かく、直巻/分巻/他励モータに分類できる。
ブラシレスDCモータ/永久磁石同期モータ(PM)
最初は私も混乱したが、これらは実は原理的に同じもの。慣用的にインバータ内臓で直流電流を流すものを「ブラシレスDCモータ」、交流電源でそのまま同期、又は別体式のインバータを使うものを「永久磁石同期モータ(PM)」と呼んでいる様だ。さらに「ACサーボモータ」とも呼ばれる。Yahoo知恵袋
PMはIMのような籠型ロータがないので、コンパクトに作れる。しかし、永久磁石には希少資源を使うので価格高騰のリスクがある。
PMは更に、次の2種類に分類される。
表面磁石同期モータ
ロータの表面に永久磁石を貼り付けて、 ステータ(コイル)の回転磁界と同期して回転。高速回転すると磁石がはがれるのでカバーを付けるが、ここで損失が出るのが難点。
埋込磁石同期モータ(IPM)
殆どの量産型HV/EVに使わており、今最もホットかつ高級なモータ。リラクタンストルクを発生する電磁鋼板と、永久磁石を埋め込んだロータを組合せる。磁石の反発力に加えリラクタンストルクも使えるので、出力も効率も向上する。永久磁石リラクタンスモータとも呼ばれる。
プリウス、i-MiEV、リーフは全てこのIPMを使用している。
スイッチトリラクタンスモータ(SRM)
ロータの位置情報に基づいて、ステータの巻線に電流を供給し、連続的な磁気吸引力により回転運動を作り出す。永久磁石を使わないので、資源問題も逆起電力も発生しない。ロータには巻線すらなく、構造が簡単で安価かつ堅牢、発熱問題もない。
高度な電流制御が要求されるため(振動、騒音問題)長らく主流にはならなかったが、 昨今の制御技術の発展により再び注目され、EV用としても期待されている。回路図、アニメーション
同期リラクタンスモータ(SynRM)
ロータに何層も重ねた電磁鋼板(フラックスバリア)を使いてリラクタンスに方向性を持たせ、回転磁界を発生する(永久磁石同期モータと同じ)ステータと組み合わせる。SRMより振動が少ない。
誘導モータ(IM)
ステータ(固定子)が作る磁界の周波数と籠型ロータの回転数がずれる(非同期)ことでトルクを発生する。堅牢で低コスト。高回転を使えるので小型化が可能。起動トルク=最大トルクではなく、山形のトルクカーブでピークの後急に低下する。効率はSMに比べて一般に劣る(特に低負荷時)。
EVに最適なモータは?
用途に応じてどれもありえますが、今のとこと次のように使い分けられるのではないでしょうか?
電動スクーターや自作のEVなどは、低コストな直流モータ。
乗用車サイズの量産EVの主流は、少々高価でも高効率な埋込磁石同期モータ(IPM)
高速一定回転の特性を生かして長距離輸送用は誘導モータ(IM)?
次世代低コストモータとしてスイッチトリラクタンスモータ(SRM)
勿論、今後の開発状況によっては勢力図が変化する可能性があります。個人的には、IT技術の発展と低価格競争、永久磁石に使われる希土類資源問題の点からSRMに注目しています。

自動車用として使う場合、回転数と負荷の組み合わせが時々刻々変化するので、DCブラシレスと交流同期モーターは、原理的に同じものになると考えても良さそうです。 いずれも永久磁石を使うので、今後原料の関係で高価なものになると思われます。長い目でみると誘導モーターが主流となるのではないでしょうか? ブラシモーターの手軽さも捨てがたいところですが…
WOODSさん久々のコメントありがとうございます。更新をかなりサボってしまい申し訳ありません。 確かに、DCブラシレスとAC同期モーターは、コイルに流す電流の+/-を機械的に生み出すか、元々波打っているかの違いですよね。 DC電源でDCモーターを回すといっても、簡単なおもちゃのように単に供給電圧で制御する訳には行かず、PWM制御などが必要でしょう。そうするとDC電源からインバータを通してACモーターを回すのと、コストや重量的に変わらないってことですかね? インバーター・エアコンなんてわざわざ交流電源を直流に直してインバータでACモーターを回すくらいですから、ある程度精緻な制御をしようとすれば、今後はインバータってことでしょうか?
PWMと較べると、インバータはユニットの大きさ重さは2倍~3倍くらいになるのではないでしょうか? ブラシモーターのPWM制御は、エンジンと同じような負荷またはトルク(電流)を制御するもので、インバータは回転数は周波数で、トルクは電流で制御することになるのかと… 電車の「VVVF」なんて、数十年の歴史がありますよね!今後は自動車やは、電車屋さんに教えを請うようになるのではないでしょうか?
私も詳しくないので知識の整理が必要ですが、VVVF(可変電圧可変周波数制御)と言うのはインバータを使って行うようです。 昔は直流モーターを抵抗で制御していたようですが(下の表)、今時の車両はみんなインバータ制御ですよね。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E8%BB%8A ただ、鉄道車両がEVより実績があることは確かで、EVの時代になると川崎重工や日立製作所が自動車メーカーになるかもしれませんね。
モータの種類を更に細かく分け、EV用として最先端の埋込永久磁石同期モータまでたどり着きました。 実はまだ完成してませんけど。
予想通り二転三転しておりますが、またまた修正しました。 主に、DCブラシレスとPMを同じものとして分類し、夫々の種類について解説しました。 ようやく判ってきた気がしますが、混乱するのでせめて呼び名は統一して欲しいですね。
実は自分が3輪スクーターを電動化しようと思っているのは、将来的には車(古いワーゲン)へのコンバートを考えての勉強も含めての挑戦なのです。
まずは錆でサクサクなボディーを直すところからですから、コツコツ、一生を使って作れればいいかな、位な気持ちですがw
ですので、こういった情報は参考になります。
とてもありがたいです。
4輪も2輪と同じで、EVのクラス分けが確立してないという事ですね。今後、決まりを作るのは良いですが、変な方向には進んで欲しくないですね。
「排気量に匹敵するモーター出力の表のようなもの」とは、パフォーマンス上の話ですか?(法律的なものは未だ無いとの事なので) それなら、排気量では一義的に決まりませんね。出力を比較するしかないでしょう。
その電動アシストチャリのモーターを作っている会社は、自社ブランドの電動アシストチャリを日本で販売しようかと考えているんですかね?
将来展望というより僕の希望を言わせてもらえば、普通の自転車を電動アシストチャリに変えるキットを販売するというのはどうでしょう? 欧米向けには自転車を電動に変えるキットはすでに販売されていますが、ご存知のとおり日本では、漕がなくても進む自転車は原付扱いになります。そこで、日本で自転車として乗れるよう。電動「アシスト」キットを販売するのです。
とはいえ、漕ぐ力に連動してモータのトルクを制御するシステムは、パナやサンヨーが特許を握ってるでしょうね。第一、その会社が単にモーターを作っているだけなら無理ですね。もしそうなら、自作EV向けに手ごろな価格のモータを輸出して欲しいです。
最後に、もしよければこのサイトの事も紹介してください。それでは、お気をつけて。